がんの在宅療養 地域におけるがん患者の緩和ケアと療養支援情報 普及と活用プロジェクト
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気仙がんの在宅療養研修会 2016 岩手
【まとめ・閉会あいさつ】
岩渕 正之さん(岩渕内科 院長)

本日は長時間にわたる研修会、おつかれさまでした。

突然ですが、東日本大震災の際に避難所で経験したことをお話します。震災からしばらく避難所に詰めていましたが、すばらしい時間を持ちました。避難所にはいろいろな人たちが職業など関係なく集まっていて、医療関係者もその中にいらっしゃいました。その方たちが中心となって避難所にいる方たちの健康を管理していました。私が朝行くと、具合の悪い人や薬の足りない人が1カ所に集まって待機されていて、その方たちを診て処置をすると、一人の担当者がいらして処方箋をまとめて車で出かけて薬を取ってくるというかたちになっていました。医療者以外の方たちも、具合の悪い人にとても気を遣っていました。小学生の子どもが、「隣のおじいちゃんが起きてこないんだけど」とか、いろいろなことを教えてくれました。

避難所がうまく回っていって、寝たきりの人が起きられるようになってきたり、食べられなかった人が食べられるようになったり、そういう期間が1カ月ほどありました。これは誰かが指示したのでもなく、みんなでやろうと決めてやったわけでもなくて、自然とできたことです。ということは、今日ここに集まっている私たちは、自然とそういうことができるはずなのです。一度、そうした経験をしていますので、私たちにはそういうことが絶対できる。みなさんスペシャリストですから、自信をもっていきましょう。

みなさんには今日ここで議論したことや感じたこと、考えたことを職場などに持って戻り、こういうことをやったとぜひ広めてほしいです。それによって気仙地域、あるいは岩手県全体のパワーアップができればいいと思いました。

各グループを回って議論を聞きましたが、口腔ケアのことがもう少し話されるとよかったと思います。食べ物をごくっとのんで誤嚥するよりも、口の中が不衛生になって少しずつ気管に戻ることで誤嚥性肺炎を起こすケースが多いです。熱も出ないし、日に日に弱っていくようになりますから、ぜひ口腔ケアの大切さを知っていただいて、在宅療養の現場に活かしていただければ幸いと思います。

在宅療養に関わるさまざまな職種の方たちが集まって、こうした話し合いをすることは非常に大切なことです。今日も、最初はお互いに知らない人が多かったけれど、グループワークの最後のほうでは一つの方向に向いて話し合われていました。

私たちも一所懸命考えることが必要ですけれど、患者さんとご家族ががんに関しての知識を持つということが、もっと大事です。そういう知識がないとなかなか私たちがお話しすることが理解できないと思いますので、患者さん、ご家族の協力が大事だと思います。今年の秋ごろに「気仙 がんを学ぶ市民講座」というのをやる予定になっています。このような講座を市民のみなさまに周知していきたいですし、ここにお集りのみなさんもぜひご参加ください。

今日はありがとうございました。
岩渕 正之さん
岩渕 正之さん

掲載日:2016年8月22日
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