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がん医療フォーラム 仙台 2015
【基調講演】地域で療養するがん患者さんのご家族を支える情報とは

がん患者さんとご家族のための在宅療養を支える情報づくり
渡邊 清高さん(帝京大学医学部内科学講座 准教授/腫瘍内科・がん情報)

渡邊 清高さん渡邊 清高さん
動画はこちら 動画

在宅での療養を考えるきっかけに

がんに関するフォーラムというと、「治療の方法」や「最先端の医療」が話題になることが多いのですが、このフォーラムは少し違った視点から企画しました。がんの患者さんに対する治療が始まり、ある程度落ち着いてくると、仕事を続けながら治療をする、また家庭での生活をしながら治療をすることを考える時期がやってきます。

「がん患者とご家族の療養を考える」というテーマのこのフォーラムで、地域で在宅療養支援に携わる方、実際に療養に関してご意見をお持ちの方から、いろいろなお話をお聞きいただき、これからの在宅での療養を考えるきっかけにしていただきたいと思います。

今日は、さまざまな立場の方から療養についての情報のほか、医師や看護師、身近な方とのコミュニケーションについてもお話しいただけると思います。

がん患者さんを支える社会づくりの必要性

1981年にがんが日本人の死因の1位になって以降、がんで亡くなる方は年々増えています。近年では年間に36万人の方ががんで亡くなり、85万人が新たにがんと診断されています。がんは、特別な病気ではなく、誰もがなる可能性のある病気と言えます。

一方で医療の進歩により主ながん(胃がん、大腸がん、乳がん)の5年生存率は70%を超え、ほかのがんでも治療成績は向上しつつあります。治療を続けながら、あるいは再発の不安と向き合いながら生活している方が多くいらっしゃいます。そうした患者さんとご家族をどのように支えていけるのかという方向に考え方を転換する、がん患者さんをみんなで支える、ということを前提にした社会づくりが必要だと考えています。
講演の様子講演の様子

在宅の療養を支える情報をつくりました

がん患者さんやご家族、一般の方向けに、インターネットで国立がん研究センター「がん情報サービス外部リンク」から、信頼できる情報が提供されています。「患者必携 がんになったら手にとるガイド外部リンク」や、自治体ごとに地域の情報を提供する「地域の療養情報外部リンク」なども作成され、インターネットでもご覧いただけるようになってきています。患者さんの生活の視点、暮らしている地域の視点で、どのような療養資源や支援の仕組みがあるのか、どこに相談窓口があるのか、ということがとても重要だということを、こうした情報づくりを通して学んできました。

患者さんやご家族から、在宅療養を考えるための情報があるといい、というご意見をいただき、「ご家族のための がん患者さんとご家族をつなぐ在宅療養ガイド」をつくりました。2015年10月にホームページを開設し、ウェブ上でこの在宅療養ガイドの公開を始めたところです。

このガイドは、在宅での療養を考えたい、在宅での療養を送る患者さんに寄り添いたいときに、ご家族にとって役立つ情報をまとめたものです。なるべくわかりやすい言葉で、患者さんの心の迷いやご家族の不安に寄り添い、応える形で、ヒントとして参考にしていただける内容を掲載しています。ウェブサイトでは全文の内容をご覧いただくことができます。在宅療養ガイドの作成の背景、実際に在宅療養を経験した方を含めて、このガイドの作成に関わった方々のインタビューなども掲載しています。

在宅療養を支える情報について、ご意見やご提案を取り入れる

在宅療養ガイドをつくる過程で、さまざまなご意見・ご提案をいただきました。食事のとり方、体の向きの変え方など具体的な方法を入れてほしいというご提案がありました。一方、情報の届け方についてのご意見をいただきました。情報がほしいと思ったときに、きちんと届けられる仕組み、システムが大事だというご指摘がありました。例えば、病院や診療所だけでなく、薬局や身近な市区町村の窓口など、情報を求めている方の目に触れる機会を増やすことが大切になってくると思います。

在宅療養は、多職種の連携、チーム医療によって支えられます。在宅療養に関わる方が主体的に考えていくことが大切であり、ご家族やご本人もそのチームの一員として、顔の見える関係づくりをしていく必要もあると思います。患者さん、ご家族の状況によって、リハビリや栄養サポート、在宅ケアなど、チームに関わる専門家の構成は異なってくるでしょう。

がんの在宅療養を支える仕組みづくりは、始まったばかりです。今回のフォーラムやホームページでいただいたご意見やご提案を、患者さんやご家族を支える情報づくりや、在宅療養の充実に向けた連携づくりの参考にさせていただきたいと考えています。ぜひアンケートにご協力いただき、たくさんの声をいただきたいと考えています。

掲載日:2015年12月28日
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