がんの在宅療養 地域におけるがん患者の緩和ケアと療養支援情報 普及と活用プロジェクト
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がん医療フォーラム 仙台 2015
【フォーラム】がん患者さんとご家族の療養を地域で支える

ディスカッション

モデレーター: 渡邊清高さん、河原正典さん
パネリスト: 今野まゆみさん、高橋原さん、髙橋信さん
動画はこちら 動画


渡邊:アンケートで多かったご質問を取り上げます。
在宅療養に向けた意思決定に関して、いつ判断をするのか、そのときに本人とどういう関わり方をすればいいのか、誰に相談すればいいのかなどのご質問がありました。内容をいくつかご紹介します。
「患者さんを社会全体で支えられるといいと思います。がんに対する偏見のようなものがあるとも感じます。がんと共生できる社会、周りの方に理解してもらうためのヒントになることがありますか」
「患者さんが意思決定するために、病状を理解していなければいけない。現状は十分伝えられていないという課題がある。伝えるのは医師の責任なのか、あるいはチームでできることなのか、ご意見をうかがいたい」
「キーパーソンと患者さんが不信感を排除し、話し合える状態にするには、どうしたらいいか」といったご意見をいただきました。診断された時期、在宅の療養を考えるときの意思決定を支えるには、どんなことに心掛けていけばよいでしょうか。
渡邊 清高さん
渡邊 清高さん
今野:私は地域で仕事をしています。地域で患者さんをみていくためには、地域包括支援センターの役割が大きいと考えています。地域包括支援センターを含めて、地域のケアマネジャーにも一緒に関わっていただき、考えていただくことが必要だと思っています。
今野 まゆみさん
今野 まゆみさん
高橋原:がんの告知では、チャプレンは患者さんと一緒に告知を聞く、ご家族の動揺を受け止めるという重要な働きがあります。告知で頭が真っ白になって、意思決定をしろと言われても、自分が大切にしてきた価値とマッチしているかどうか、わからないわけです。実際に患者さんと接しているお坊さんは、お医者さんには言いにくいことを聞いているそうです。医療スタッフと違う立場の宗教者がチームに入ることで、その人が大切にしていることをふまえた意思決定の手伝いができるのではないかと考えています。
髙橋信: 告知については、患者さん、ご家族に治らないということも含めて、腫瘍内科の医師として最初にしっかりお話しするようにしています。ご自分で治療法を考えていただき、決めていただくために、きちんとお伝えしていくようにしています。ただ、そのときに使う言葉は細心の配慮をして、伝えることが必要だと思います。
治療は医者が決めるものだと思っている方もいると思いますが、いろいろな選択肢があると知っていただき、医療側と患者さんの対話で治療の目標を設定していく。患者さんのためになる療養を選ぶのがいいのではないかと思います。
髙橋 信さん
髙橋 信さん
渡邊:がんの治療や療養を考えるときには、難しい言葉を耳にすることがあるかもしれませんが、ご自身なりにわかっていること、わからないことを言っていただく、ご自身なりに伝えていただくと、話しやすい関係ができてくるのではないかと思います。
河原:最近、患者会や遺族会といったとろこができてきています。患者さんもご家族、ご遺族の方も声をあげていただけたら、医療現場や行政、国に届くと思います。なにがよかった、こうしてほしかったなど、声をあげていただくことで、医療者も変わる機会になりますし、社会全体も考えられるようになっていくと思うので、ぜひ声をあげていただきたいと思っています。
河原 正典さん
河原 正典さん
渡邊:こうしたフォーラムは、専門的な話になりやすいのですが、患者さん、ご家族にとって医療、介護がどのように見えているかということについて、きちんとご意見をいただく場なのではないかと思います。
高橋原:臨床宗教師が医療機関で採用されたり、石巻赤十字病院でも活動の様子が聞けるとのことですので、注目が高まっていると思います。いろいろな職種の方が地域でケアに関わる中で、役に立ちたいという臨床宗教師がいることを、みなさんに知っていただければと思います。
高橋 原さん
高橋 原さん
髙橋信:意思決定をしっかりしていただくために、新患で腫瘍内科を受診された患者さんには1人1時間半とか2時間かけて病状や治療の話をします。腫瘍内科の医師はまだまだ数が少なくて、がん患者さんのすべてに対応するのは不可能な状況です。がん患者さんの診療に関わる人たちが増えて、しっかり時間をとって患者さんをみる社会になっていかないといけないと思います。みなさんのご協力をお願いしたいと思います。
今野:地域で相談できるところが少ないのかなと思います。一般社団法人月虹でホームホスピスと、無料緩和ケア相談をやっています。すべてに対応できるかどうかわかりませんが、私で対応できること、お教えできることがあれば、情報を提供できればよいと思っています。
渡邊:がんの痛みも含め、見えない不安とかつらさとか悩みは声に出すことによって初めて、何らかの形でケアに関わる方に伝わって、一緒に解決方法を考えるきっかけになると思います。まず、声をかけていただくことが大切なのではないかと思いますし、それがいろいろな職種のつながりをつくるきっかけになって、さらには地域力を高めることになるのではないかと思います。
ディスカッションの様子
ディスカッションの様子
本日はみなさん、ありがとうございました。

掲載日:2016年1月15日
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